生活習慣病(高血圧/糖尿病/脂質異常症・高脂血症)

生活習慣病とは?わかりやすく解説

生活習慣病とは?わかりやすく解説生活習慣病とは、食習慣・運動習慣・休養(睡眠)・喫煙・飲酒といった生活習慣が発症・悪化に関与する病気のことを指します。
糖尿病、高血圧、脂質異常症、高尿酸血症がよく知られた生活習慣病です。また、これらを放置して動脈硬化が進行することで発症リスクが高くなる狭心症・心筋梗塞・脳卒中など、広い意味で生活習慣病に定義される疾患も多数存在します。
生活習慣病は、生活習慣を改善することで予防が可能です。治療でも生活習慣の改善は必須となりますので、まずは日ごろから予防に努め、安心して毎日を過ごしましょう。

生活習慣病の症状は現れない…?!

生活習慣病の症状は現れない…?!糖尿病、高血圧、脂質異常症、高尿酸血症は、ほとんど症状のないまま進行します。気づかないうちに進行し、血管や心臓・脳などの臓器へとダメージを蓄積していきます。
生活習慣病を放置していると、心筋梗塞や脳卒中といった命にかかわる疾患が、前触れなく起こるリスクが高くなります。何らかの症状を自覚したときはもちろんですが、健康診断などで数値の異常を指摘されたときには、医師の指示・アドバイスにしっかりと従いましょう。
また、もし生活習慣病の診断を受けてしまった場合は、早期に治療を開始し、生命やQOLを低下させる合併症のリスク低減に努めましょう。

どんな人がなりやすい?生活習慣病の原因は5つ

生活習慣病の原因は、「生活習慣の乱れ」です。では実際に、どのような生活習慣が、“乱れている”と言えるのでしょうか。

①食習慣

糖質・塩分・脂質の摂り過ぎ、野菜・果物の不足など、一般的に「栄養バランスが良くない」と考えられる食習慣は、生活習慣病の原因となります。また、食べ過ぎ・飲み過ぎ、早食い(よく噛まない)、食事のタイミングの不規則など、食べ方に関する問題も、生活習慣病の発症リスクを高めます。

②運動習慣

近年、健康志向の高まりによって、積極的に運動をする人が増えています。しかし一方で、交通手段が便利になったこと、デスクワーク・リモートワークの仕事が増えたことなどから、運動不足の人が少なくありません。
1日の歩数が7,000歩未満の方は、特に注意が必要です。

③飲酒

飲酒をする方は、適量を守りましょう。また就寝前の飲酒(寝酒)は、入眠を助ける効果がありますが、かえって眠りを浅くし、睡眠の質を低下させてしまいます。

④喫煙

喫煙は、血糖値の上昇、インスリンの働きの低下、血栓リスクの上昇、動脈硬化の進行などによって、生活習慣病を引き起こす原因になります。

⑤ストレス

ストレスは、暴飲暴食、不眠などにつながりやすく、間接的に生活習慣病のリスクを上昇させます。

生活習慣病の種類と治療

心疾患

動脈硬化の進行によって、狭心症や心筋梗塞などが起こることがあります。
狭心症を放置していると冠動脈の内側が狭くなり、生命を脅かす心筋梗塞のリスクが高くなります。

脳血管疾患

脳梗塞や脳出血といった脳血管疾患は、命にかかわる疾患です。また治療によって回復しても、後遺症が残ることがあります。

糖尿病

インスリンの分泌が低下したり、インスリンの効きが悪くなることで、高血糖状態が続く生活習慣病です。腎症・網膜症・神経障害といったQOLを大きく低下する糖尿病の三大合併症にも注意しなくてはなりません。

高血圧

基準値を上回る高血圧が慢性化する生活習慣病です。常に血管に高い圧がかかっている状態であり、心筋梗塞や脳卒中のリスクを高めます。

脂質異常症

LDLコレステロール・中性脂肪が多すぎる、あるいはHDLコレステロールが少なすぎる状態です。ほとんど無症状のまま進行し、動脈硬化を招きます。

肝臓疾患

肝炎、脂肪肝といった疾患です。放置し悪化すると、肝硬変や肝がんへと移行することがあります。

慢性閉塞性肺疾患

慢性気管支炎、肺気腫といった疾患の総称です。「COPD」とも呼ばれています。
最大の原因は喫煙です。生活習慣病の中では比較的自覚しやすく、咳、痰などの症状が見られます。放置し悪化すると、呼吸機能の低下、呼吸不全などに至ることがあります。

貧血

酸素を運搬する細胞の働きが低下することで、全身で酸素不足が起こり、貧血に至ります。
倦怠感、食欲不振、動悸などの症状が見られることもあります。

メタボリックシンドロームは生活習慣病?何が違うの?

メタボリックシンドロームは生活習慣病?何が違うの?メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)とは、内臓脂肪の蓄積に加えて、高血糖・高血圧・脂質異常のうちの2つ以上に該当する状態を指します。メタボリックシンドロームは、糖尿病、高血圧症、脂質異常症のリスクが非常に高い「生活習慣病予備軍」と言えるでしょう。
なお内臓脂肪の蓄積は、一定以上の腹囲(男性であれば85センチ以上、女性であれば90センチ以上)が認められる場合に判定されます。

予防するための対策

適度な運動を行う

適度な運動を行う有酸素運動は、生活習慣病の重大なリスク要因となる肥満解消、糖尿病の予防に有効です。また、脂質や血圧の改善も期待できます。
ウォーキングや軽いジョギング、水泳などの運動を日常生活に取り入れましょう。できるだけ楽しめる・続けられる運動を見つけ、ストレスの解消にも役立てましょう。

バランスの取れた食事をする

バランスの取れた食事をする食べ過ぎ・飲み過ぎ、糖質・脂質・塩分の摂り過ぎを避け、野菜や果物を積極的に食事に取り入れましょう。栄養バランスは1日あたりで計算します。ごはん約4杯、野菜を中心とした副菜を5皿ほど、肉・魚・卵・大豆などを使った主菜は3皿ほどが理想的とされています。
また、よく噛んでゆっくり食べること、毎日決まった時間に三食を摂ることなども大切です。

喫煙者は禁煙する

喫煙者は禁煙する喫煙している方は、禁煙をしましょう。
喫煙は、生活習慣病だけでなく、がんや歯周病の原因になります。

飲酒を節制する

飲酒を節制するお酒の量は、適量を守りましょう。
1日あたりのアルコールの適量とは、ビールで500ml、日本酒で180ml(一合)、焼酎で90ml(約0.5合)、ウイスキーで60ml(ダブル1杯)、ワインで240mlと言われています(※男性の場合。女性の場合はこの半分)。
また、週に最低2日は、休肝日をつくりましょう。

十分な睡眠・休息をとる

心身の疲労の回復、ストレスの軽減のため、睡眠・休息は欠かせません。
睡眠時間の確保はもちろんですが、日中に適度な運動をすること、規則正しい生活を送ること、ゆっくりとぬるめの湯船につかることなどで、睡眠の質を高めましょう。

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